KANGEKI-LOG

観劇とか感激とか思考の吐き出しとか

演劇をはじめたよの備忘録

 4月に演劇のワークショップを受けた流れで有志の市民劇団の仲間入りをして、10月の公演で役を頂くことができました。というよりも、その公演自体がワークショップ組や新人層が舞台に立てるよう、脚本や演出の方々が組み立ててくださっているという内容で…めちゃくちゃ贅沢です。役が恐らく当て書きなのですが、客観的に自分がどう見えているのか(全てイコールではないにせよ)わかって笑ってしまったし、当たっている。私のための役、というのは本当になんか…恥ずかしくも愛おしいですね。託された感がある。ありがたい話です。

 新型コロナの影響で対面稽古が難しく、ここ最近はもっぱらLINE通話をつかったリモート。公演もどういう形になるかわからない状況ですが、稽古のたびに発見があってとにかく楽しいです。ちなみに私が演劇をやるのは小学校3年生の学芸会以来。その時の役?たぬきでしたね…。

 

 抑揚、テンポ、間合い、イントネーション、それぞれをどう組み合わせるかで台詞のニュアンスが変わるのが楽しい。それに伴って役の感情の動きが変わってゆくことも楽しい。

 最初、役の設定資料(A4、2枚)と脚本をいったりきたりしながら、この役ならこの台詞はこう言うかな、ああかな…と1人で考えていた部分が、掛け合いになって、演出さんの指導が入ってくる中で変わって、よりしっくりくるものになったり、役の新しい一面を知るきっかけになったりする。

 特に、今回劇中で掛け合いをするお二方は演劇経験豊富で、私の素人丸出しの毎回ブレブレの芝居にも、型にはまらず柔軟に受け止めて返してくれるんですよ。そうすると、会話がちゃんと会話になる。すごい。ありがたく演劇の楽しさの汁を吸わせてもらっています(ジュルジュル)。私も生きた芝居を返せるようになりたい。掛け合う相手に楽しいと思ってほしいし、最終的には見てくれる方にも楽しいと思ってもらえるようになりたい。今まで客席に座って当たり前のように受け取ってきた「舞台」が、役者さんや裏方さんたちの高度な思考と計算の結晶だったのかを身をもって体感しているので、いつか舞台に立つことは正直、とても怖いけれど。

 

 役作り、最初は自分の中に役の人格を作っていくイメージでいたのですが、最近は他人を知って寄り添っていくような感覚に近いです(正解かはともかく)。この言葉に力を入れる(入れたい)子なんだ、だとしたら彼女はこう思って考えているのかな…と相手の内面を手探りしていく感じ。

 誰しもあると思うのですが、一緒に行動する時間が長かったり、互いに良好な関係を築けてるなって感触がある相手とって、自然に動作が被ったり、次の思考や言葉が読めたりする(気がする)時ってあるじゃないですか。現時点では役とそういう関係になれたらいいなーって思います。これから演技の指導を受けていく中で自分の考えもどんどん変わって行くかも知れないけど、それも含めて楽しみです。柔軟であれ。